■新譜レビュー "Bone" [CD Review]
今日からは,持ってるCDのレビューも、してみたいと思います.
本来,"音" を "文" で表現するという作業には疑問を感じずには居られない
のですが,まあそれでも"音"に対する聴き手のストレッチぐらいには
なるのではないかと思いまして.
記念すべき1回目はお知り合いの作品ですが......
■ヤーマルク・マンハッタン "Bone"(ボーネ)
RISKSYSTEMからは,これまでコンピレーション・アルバム"FAMILY ASCENSION"
シリーズと,筆者所属ユニットの谷蟇のアルバム2作がリリースされているが
どちらも,80年代ゲームサウンドをフューチャーした物であり,これが,良く
も悪くも、レーベルカラーと成っていた.
新作ボーネはゲームサウンドとは一切の関連性が無く,ヤーマルクという業師
のオリジナルのスタイルであり,強烈な思念・趣向を感じさせる作品として,
これまでのRISKSYSTEM色を見事に上書きしてしまった.
その楽曲の構造的に興味深いのは,脱四分打ち志向で有りながらclubトラック
である点、また,様々な機材の出音に対して後加工を控えて,素材の持ち味を
出しきっている点では無かろうか. どちらも付け焼刃なコンセプトでは実現
できない完成度を持って実行されており,さながら,"シンセ博物館"の様相も
呈している.
リスナーを小バカにしたようであり,しかしながら憎めないような愛嬌を持つ
"Peter Piper"(Track 1),ベンチュリー効果で加速したビル風のごとく疾走感
溢れる "Tears For My Stairs"(Track 5)は秀逸.
アルバム全体に仄かに流れる,絶妙にアンニュイでノスタルジックで居ながら
ポジティブという,いささか難解な世界観を楽しんで欲しい.
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RSD-006 Jaemulk Manhattan / Bone
Price 2,000JPY
total 13Track....
販売及び試聴は
http://raidgig.com/
より.
Jaemulk Manhattanについては
http://www.nsposse.com/jaermulk/jaermulk.html
にて.
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